ラニーニャ最新情報 12/11/2016
2017/01/01
ラニーニャ最新情報
どうやらまだ各国のラニーニャ現象の見方が分かれているようです。主要な調査をしている日本とアメリカとオーストラリアの気象庁に相当する機関の例を見てみましょう。
機関 | 国 | 判断 | 更新日 |
JMA | 日本 | ラニーニャ現象が続いている | 12/9 |
NOAA | アメリカ | La Niña Advisory | 12/5 |
BOM | オーストラリア | Inactive | 12/6 |
オーストラリアのBOMは先月まで一貫してLa Niña WATCHとしていました。La Niña WATCHは、ラニーニャ現象が起こる可能性があるときに出す注意報のようなものであり、ラニーニャ現象自体が発生していることを意味するものではありません。ということは、ラニーニャ現象が一貫して発生していなかったことを意味するのです。
各機関の月ごとの発表内容
発表月 | 日本 | オーストラリア | アメリカ |
9月 | ラニーニャ現象が発生しているとみられる | La Niña WATCH | Not Active |
10月 | ラニーニャ現象が発生しているとみられる | La Niña WATCH | La Niña Watch |
11月 | ラニーニャ現象が発生しているとみられる | La Niña WATCH | La Niña Advisory |
12月 | ラニーニャ現象が続いている | INACTIVE | La Niña Advisory |
オーストラリアのBOMは、日本の気象庁とは全く逆のことを言っているわけです。これには理由があり、日本の気象庁よりも厳しい判断基準をオーストラリアのBOMが独自に採用していることに他なりません。
オーストラリアの地元メディアはこれにしたがって情報を伝えますが、同じ英語圏であるアメリカのNOAAは逆のことを言っているため一般市民は不思議に思うことでしょう。ちなみにアメリカのNOAAは、弱いラニーニャ現象が発生しているとしているが実はオーストラリアと同じことを言っているのだということを英語のブログで説明しています。
日本の場合は、気象庁以外は日本語でこのような情報を伝えるところは特にないため、 ほとんど情報を独占しているような状況です。考えてみるとちょっと怖いですね。我々のような権力に左右されない一般市民の立場に立った第三者的なメディアが必要なことは言うまでもありません。